確定申告の流れ
ちょうぼっちを使って確定申告を行うための全体的な流れを解説します。年末の決算整理から確定申告書の提出まで、各ステップで確認すべきポイントを順を追って説明します。
確定申告の全体像
個人事業主の確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの所得を計算し、翌年2月16日から3月15日までの期間に税務署に申告するものです。青色申告を行うことで、最大65万円の青色申告特別控除を受けることができます。
ちょうぼっちでは、日々の仕訳データから自動的に損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)を生成し、青色申告決算書と確定申告書BのPDFを出力できます。以下の手順に沿って進めてください。
ステップ1: 年間の仕訳を完成させる
確定申告の準備として、まず対象年度(1月1日から12月31日)のすべての取引が仕訳として入力されているか確認してください。
特に以下の項目は見落としやすいので注意が必要です。
- 年末に届いた請求書や領収書の計上
- 銀行口座の12月分の利息・手数料
- クレジットカードの未払い分(12月利用分で1月引落しのもの)
- 年間の減価償却費の計上
- 家事按分(自宅兼事務所の場合の家賃・光熱費の按分)
記帳漏れがあると所得金額に影響するため、銀行の通帳やクレジットカードの明細、領収書などと照合しながら確認してください。
ステップ2: 決算整理仕訳を行う
日常の取引をすべて記帳した後、年末時点の帳簿を正確にするための「決算整理仕訳」を行います。決算整理仕訳とは、年度末に行う調整のための仕訳です。
代表的な決算整理仕訳には以下のものがあります。
減価償却費の計上
パソコンや車両など、10万円以上の固定資産は購入時に一括で経費にするのではなく、耐用年数に応じて毎年少しずつ経費に計上します。これを減価償却と呼びます。
仕訳例: パソコンの減価償却費50,000円を計上
借方: 減価償却費 50,000円 / 貸方: 工具器具備品 50,000円
家事按分
自宅を事務所としても使っている場合、家賃や光熱費、通信費などを事業用と生活用に按分する必要があります。按分割合は、使用面積や使用時間などの合理的な基準で決定してください。
仕訳例: 家賃120,000円のうち事業使用分40%(48,000円)を計上済み、残り60%を振替
借方: 事業主貸 72,000円 / 貸方: 地代家賃 72,000円
棚卸資産の計上
商品を仕入れて販売する事業の場合、年末時点の在庫(棚卸資産)を計上する必要があります。在庫の金額は売上原価の計算に影響するため、正確に把握してください。
ステップ3: 損益計算書(P/L)を確認する
決算整理仕訳が完了したら、損益計算書画面で年間の収益と費用の内訳を確認します。損益計算書には、売上高から各種経費を差し引いた所得金額が表示されます。
確認すべきポイントは以下のとおりです。
- 売上高が実際の年間売上と一致しているか
- 各経費項目の金額が妥当か(前年と大きく異なる項目がないか)
- 所得金額(売上 - 経費)が想定範囲内か
- 計上漏れの経費がないか
損益計算書の数値は、そのまま青色申告決算書の損益計算書ページに転記されます。ここでの確認が確定申告の精度を左右しますので、丁寧に確認してください。
ステップ4: 貸借対照表(B/S)を確認する
貸借対照表画面で、年末時点の資産・負債・資本の状況を確認します。65万円の青色申告特別控除を受けるためには、貸借対照表の提出が必要です。
確認すべきポイントは以下のとおりです。
- 現金残高が実際の手元現金と一致しているか
- 普通預金残高が通帳残高と一致しているか
- 売掛金や買掛金の残高が取引先との残高と一致しているか
- 資産合計と負債・資本合計が一致しているか(貸借一致)
貸借対照表の資産合計と負債・資本合計は必ず一致します。一致しない場合は仕訳に誤りがある可能性がありますので、仕訳帳を見直してください。ちょうぼっちでは仕訳入力時に貸借一致のチェックを行っていますが、念のため最終確認をすることをお勧めします。
ステップ5: 確定申告書のPDFを出力する
損益計算書と貸借対照表の確認が完了したら、確定申告書のPDFを出力します。ちょうぼっちでは以下の書類をPDF形式で出力できます。
- 青色申告決算書: 損益計算書(1ページ目)、月別売上・仕入(2ページ目)、減価償却費等(3ページ目)、貸借対照表(4ページ目)の4ページ構成
- 確定申告書B: 所得金額、所得控除、税額計算などを記載する申告書本体
PDF出力画面では、確定申告に必要な個人情報(住所、氏名、生年月日、マイナンバーなど)を入力します。これらの情報はサーバーには送信されず、お使いのブラウザにのみ保存されます。
出力されたPDFは、印刷して税務署に提出できる形式になっています。出力前に、記載されている金額が損益計算書・貸借対照表の数値と一致しているか最終確認を行ってください。
ステップ6: 税務署に提出する
確定申告書のPDFを出力したら、印刷して税務署に提出します。提出方法は主に以下の3つがあります。
- 税務署の窓口に持参: 管轄の税務署に直接持っていく方法です。受付印を押してもらえるので、控えも一緒に持参してください。
- 郵送: 管轄の税務署に郵送する方法です。信書として送付する必要があるため、普通郵便または簡易書留をご利用ください。返送用封筒(切手貼付済み)を同封すると、控えを返送してもらえます。
- e-Tax: 電子申告する方法です。ちょうぼっちはe-Taxへの直接送信には対応していませんが、PDFの内容をe-Taxソフトに手入力することは可能です。
申告期限は原則として翌年3月15日です。期限を過ぎると延滞税や無申告加算税が発生する場合がありますので、余裕を持って準備してください。
確定申告に関する注意事項
ちょうぼっちは会計処理の補助ツールであり、税務相談や税務代理を行うものではありません。以下の点にご注意ください。
- 出力されるPDFの内容(金額、控除額等)の最終確認はご自身の責任で行ってください。
- 所得控除(医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除など)の金額は、ご自身で正確な金額を入力する必要があります。
- 税制改正により申告書の様式や計算方法が変わる場合があります。最新の税制については国税庁のウェブサイトをご確認ください。
- 不明な点がある場合は、税理士等の専門家にご相談ください。
消費税の申告について
課税売上高が1,000万円を超える場合や、インボイス登録をしている場合は、所得税の確定申告とは別に消費税の申告も必要です。
ちょうぼっちでは、仕訳入力時に設定した消費税区分に基づいて消費税の集計を行い、簡易課税申告書の作成をサポートしています。消費税の申告が必要な方は、仕訳入力時に消費税区分を正しく設定してください。
なお、本則課税(一般課税)による消費税申告については、現時点では対応していません。本則課税の事業者の方は、税理士にご相談いただくか、国税庁の確定申告書等作成コーナーをご利用ください。